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「保険に入るだけで資産運用もできる」「死亡保障とお金の準備が同時にできる」──そんな触れ込みで人気のユニットリンク(変額保険)。
ですが実は、見た目ほど“うまい話”ではありません。
今回は、ユニットリンクの裏側にあるリスクや、相談・トラブル事例を交えながら、加入前に知っておくべき注意点をわかりやすく解説します。
元本割れのリスクは避けられない
ユニットリンクは保険料の一部を「特別勘定」で運用し、その成果で将来の受け取り額が決まります。
つまり、運用がうまくいかなければ、払った保険料を下回ることも。
とくに株式市場が下落したタイミングでは、運用益どころか元本割れのリスクが現実になります。
手数料の存在が思った以上に重い
一見わかりにくいのが、ユニットリンクにかかる手数料。
保険関係費、特別勘定の運用管理費などが複数存在し、年間数%の実質コストになることもあります。
運用益が出ていたとしても、手数料で差し引かれ「結局ほとんど増えなかった」という事例も珍しくありません。
短期解約で大きく損をする
ユニットリンクは10年以上の長期運用が前提です。
契約後数年で解約すると、多くの場合「解約控除」がかかり、元本より大幅に下回る返戻金しか戻ってこないリスクがあります。
「急にお金が必要になったから解約したい」──そんなときに大損してしまう可能性があります。

「いらない保障」が付いてくる
ユニットリンクは「保険+投資」の商品であるため、運用だけを目的にしていても、自動的に死亡保障などが付いてきます。
その分、保険料の一部が保障コストに使われ、純粋な運用効率は下がります。
自由な運用ができない
選べるファンドは保険会社が用意したラインナップに限られます。
自分で証券口座を開設して、インデックス投信を積み立てるほうが、コスト面・自由度ともに有利なケースもあります。
実際によくあるトラブルの声
- 「10年続けたけど、ほとんど増えなかった」
- 「解約したら手数料が引かれ、思っていた金額にならなかった」
- 「運用部分ばかり説明されて、リスクの話はなかった」
- 「老後のために入ったが、元本割れするとは思わなかった」
契約前にチェックしたいポイント
- 「元本保証は一切ない」という前提で判断する
- 10年未満の解約・減額時の返戻金を事前にシミュレーションする
- 手数料・保障費用の明細は必ず確認する
- 他の投資商品(iDeCoやNISAのインデックス投資)と比較して検討する
- 営業トークではなく契約書を読み込む
まとめ|「おいしい話」ほど冷静に見極めよう
ユニットリンクは、保険と投資がセットになった便利そうな商品に見えますが、「元本割れ」「高コスト」「解約リスク」といった落とし穴が多く存在します。
保険も投資も、正しく理解しないまま契約すると、後で後悔することになりかねません。
疑問点があるときは、保険ショップの営業担当ではなく、信頼できる第三者(FPや消費生活センターなど)に相談しましょう。
※と言ってもFPの中にも手数料オバケの保険や投資信託、ユニットリンクを売る(奨める)方もいるようです!
安心してお金と向き合うためにも、「分からないまま契約」は避け、納得できるまで比較・検討を重ねることが大切です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
また明日!



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